皆さんこんにちは!
今日は、「絶え間ない訓練」について述べる。
多忙な日々の中で私達は、ともすれば目の前の仕事の処理や生活に追われ、自省し自らを高めて行くことを怠りがちになる。日々自らを高める努力をしなければ、いざというときに役に立たなくなってしまう。
精神を訓練することは、例えば、引っ込み思案な性格の人が前向きな性格にしたい、という場合、その人は自ら日々あらゆる機会や場所で失敗してもへこたれないという思いで行動しなければ前向きな性格に変えることはできない。
人間は、行動した分だけその思考、姿勢(生き方)、性格が定着します。ここでいう「精神」を「知識・技能」と置き換えても考えさせられることが多々ある。
世の中が目まぐるしく変化している昨今、自分の専門分野は勿論のことあらゆることに関心を持ち知識を吸収していかなければならない。また、その知識を生かす知恵も訓練していかなければならない。
自分の専門分野外の情報であっても、生かし方次第で、専門領域に大きな恩恵をもたらす。常に自らを高める努力の人は、いつも輝いている。
変化が激しい時代においては、その環境変化や技術革新を予測していくことは難しく、キャリア形成においても体系的で継続的なキャリア開発をあらかじめ計画し事前準備しておくことは、極めて困難なことである。計画し事前準備しておいたことも大きく見直すことが頻繁に必要となる。
これを実践行動に移していくには、精神的な姿勢が不可欠である。
まずもって、最も重要なのは脳の反応として、どの様な精神的姿勢を持っているかということであるが、折れない心を鍛えるためには、これが最も重要である。「精神的姿勢の確立」には、下記の3大項目がある。
「精神的姿勢の確立」3大項目
1.自分で主体的にやる姿勢をつくろう ↔ 人頼りの姿勢をやめよう
人頼りの姿勢の特徴
・やってくれない相手(周囲)が悪いのだと腹を立て、文句を言い、その上馬鹿にしながら嘆き続ける。
・結局は流されるだけで、心は不満、不快、苦痛の気分に支配され続ける。
自分で主体的にやる姿勢をつくるために
・自分が、「すでに在る条件」を使って「まだ足りない条件」を作り上げていく・・・、これが、「仕事をする」と言うことの本質である。
・「条件」(周囲の状況・環境特性)とは“使うべきもの”であり、また“つくるべきもの”である。
2.いつも進歩発展をめざす姿勢をつくろう ↔ 現状に甘んずる姿勢をやめよう
現状に甘んずる姿勢の特徴
・難しいと感ずる気持ち
・失敗への恐れ
・自分に対する評価への恐れ
・見栄、虚栄心
・批判への恐れ
いつも進歩発展をめざす姿勢をつくるために
・人間のやる事(やれる事)は、皆大差がなく、質的には“難しい”、“やさしい”という問題にはならない。ただ、量的に時間やエネルギーのかかり方が違うというだけである。
・失敗はけしからん悪事なのではなく、“前進”として役立つよいことである。“うまくいく”とは“まずくいく”との対比で、双方とも実践的に体得していってこそ本当に正しい把握ができる。
・“現在の自分がどのように思われているか”という価値よりも、“将来の自分が実際にどのくらい進歩をとげるか”という価値観の方をより重視する。
・見栄、虚栄心は、進歩発展に対して大きなブレーキとなる。見栄を張ることによって、かえって実際の、本来の姿(水準)よりも低く見られてしまう結果となる。
・批判や反対意見は進歩の糧として使える好条件の材料なのであるから、むしろ進んで受けるくらいの気持ちを土台に持っておいた方が。批判等をプラスに活用する人と、嫌がって(恐れて)つぶそうとする人とでは、後に格段の差がでる。
3.他人の利益もはかる姿勢をつくろう ↔ 自分だけよしの姿勢をやめよう
自分だけよしの姿勢の特徴
・私利私欲な行動
・自分の欠点は棚に上げて、他人の欠点ばかり気になる。
・主張・意見の衝突を避ける。
・嫌いな相手、苦手な相手を“敬遠する”姿勢
他人の利益もはかる姿勢をつくるために
・私欲は必要であり、そしてそれは誰にも平等にあるのだということ。
・欠点は誰にでも、何にでもあるのだということ。
・主張・意見(希望・考え方)は、ひとによって違うのだということ。「意見の衝突は起こってよいのではないか」という考え方を土台に、その上で全体の方向性をしっかり形成してゆく姿勢が必要。
・嫌いな相手、やりにくい相手、自分に反対意見を持っている相手でも、大きな目的の方向に向け皆有意義にプラスに活用していけるようにしなくてはならない。
古代ギリシャの文筆家・武将のクセノフォンは、このような言葉を残している。
「身体を訓練しない者は、身体を使う仕事を成し得ないごとく、精神を訓練しない者はまた精神の仕事を行うことができない。」