皆さんこんにちは!
今日は、「生きる力~折れない心の鍛え方~4 思考方法の整備~思考力の向上」について述べる。
思考方法の整備~「思考力」の向上~
折れない心を鍛えるための3面(精神的姿勢の確立、思考方法の整備、実際知識の拡大)の「思考方の整備」について述べていく。
「思考方法の整備」5大項目
1.常に中心点を明らかにし、中心・骨組みで考える習慣をつくろう
・「つかむ作業(前半)」と「計画する作業(後半)」
思考方法の面で、まず、最初の土台習慣作りは、「何に対しても、いつでも中心部分を明らかにし、中心と骨組みで物事を考える」という点である。
「物事を考える」という場合には常に、下記のステップがあることを意識することが重要である。
- すでに在る物事を「つかむ」という前半の段階(中心点をつかむ)
- これからの物事を「計画する」という後半の段階(中心点を決める)
※「中心点をつかむ」「中心点を決める」の「中心点」というのは、全体に対して最も支配的な影響を持っている要素ポイントであり、それが動き、片付くと大方は片付くといったような性質のかなめである。
・主なブロック(要素)に分ける
- まずその全体をいくつかの主なる部分やブロックに分ける
- 各部分、ブロックの中心部を取り出す
- その中心部どうしの間の相互関係をきっちとつかむ(立体的な関係の視点をもつ)
- それらのつながりの中での一番の中心部はどこかを明らかにする
これがほぼ全体の中心点です。このステップによって全体の骨格は大雑把に把握でたことになる。
各部分の中心点がつかみにくい場合には、さらに同じように上記のステップを行う。
・目的・目標・方針
後半である、「中心点を決める(確立する)」は、目的・目標・方針をしっかりと決めるということである。
目標・目的の確立とその「決心」は、何かまとまった行動をしようとする際の脳の中の「統一指令」である。
※少し固い言葉であるが、「戦略」「戦術」という用語について説明する。ここでのやり方での折れない心を鍛えるために重要な位置を占めるものなので簡単に説明しておく。
「戦略」とは、目的性、方向性の考えの中でしかも原則(容易に譲らない、安易に変更しない水準のもの)をもつものである。
「戦術」とは、「戦略」に対し、どのように具体的にそれを達成していくかという手段方法である。
2.常に両面とも考えどちらが主流かも考える習慣をつくろう
・常に両面とも考える
どんなものにも両面がある。いつでも対比で考える習慣をつくろう。
両面を知らなければ真の認識にはならない。例えば、損をしたら、得をした方は?とすぐ考える。
怒っている人がたくさんいるとみたら、喜んでいる方の人は?とみてみる。
・どちら側が主流かも考える
両面とも考える際には、必ず「どちら側が主流か」と言うことも同時に考えるという習慣は、大変重要である。両面は、通常、対等ではない。
・目立つ部分と目立たない部分
物事、出来事の中には、「目立つ部分」というのがある。通常の場合は、「目立たない方の部分」こそ主流の面だと言える。例外部分だからこそ目立つことになるのであり、また逆に圧倒的多数を占める部分だからこそ目立たないことになるからである。
マスコミやジャーナリズムという世界では、徹底して「目立つ方の例」を取り扱う。
3.立場・観点を整理し、多角度から考える習慣をつくろう
・「立場」という整理は役に立つ
「私の立場にもなってください」とか「相手の立場で考えなさい」言った表現は、日常使いの一般的な言葉である。しかし、「立場」という言葉をもう少し踏み込んだ「思考の用語」として、考え方の整理のために使いこなすと大変有益な力を発揮してくる。
・一方の角度だけで終わらない
例えば、「課長の立場」という場合には、部下の立場とか部長の立場という別の角度が前提にあるから初めて成り立つ。その前提なしに課長の立場を切り離し、ひとつだけ言ってみても意味がない。つまり、立場というのは「複数の要素間の相互関係」を整理して考えるというところに、大切で重要な意義がある。
・立場と希望
立場という用語の具体的な中身を集約すると「希望(利益)」ということになる。
つまり、「こうしたい」という行動の内容がその立場をあらわしているのである。言いかえれば、立場というのは必ず希望をもっているし、逆に、希望はある立場をあらわしているということになる。また、立場と希望を考える場合には、その立場側での具体的行動をシミュレーションをしてみると効果的である。
・立場と戦略
立場によって希望、利益がことなるということは、立場によって価値の内容が異なるということである。これは、同時に次のような点を含んでいる。
「立場によって主張、意見が異なる」
「立場によって評価(よしあし)が異なる)
「立場によって進行方向とルールが異なる」
つまり、「立場によって戦略が異なる」という意味でもある。これらのことは、当然立場どうしの間に大なり小なり衝突が生まれることを意味する。
・立場の整理
希望や意見は、どの立場からだされているのかを冷静に検討して整理して見ることの習慣化は、大変重要である。検討、整理の際には、必ず自分自身の立っている立場について自分で点検しておく必要がある。なぜならば、自分自身もある何らかの立場に立っているはずなのであるが、無意識のうちに偏りをもって流されているのに気づかなかったりすることがあるからである。
4.確定的要素から出発して考える習慣をつくろう
・「確定的要素」と「確定的でない要素」
<確定的要素>
確定事実
確定的法則
確定的可能性
<確定的でない要素>
憶測
印象
仮定
思い込み(空想)
未確認情報
評価
※確定的要素の確定的で内要素を区別する
※確定的でない要素によってやたらと気分を支配されたり、悩んだり困ったりしている人が随分たくさんいる。自分自身はどうなのか点検してみよう。
5.行動のつながりで、具体的に考える習慣をつくろう
・概念と具体的中身
概念と具体的中身は、常にセットで考え、しかも連係的に考える習慣を作ろう。例えば、「お客様を大切に」ということであれば、雨の日に来店されたお客様が雨でお客様の服がぬれていたら、そっとおふきするとか。
・言葉や概念は重要
概念や抽象化された言葉は、重要である。それなくして、整理や分析は不可能であるし、簡単な意思疎通もできない。そのような言葉や概念をつなぎ合わせただけではなく、具体的に何を意味するのか行動の内容として誰もがほぼ共通の認識になるよう示すことが重要で不可欠である。
次回に続く